2006年5月8日現在
〜ETHOS CLUB CORDVAN SPECIAL〜

毎シーズン一型ずつ着実にバリエーションを増やしているB.A.T別注CORDVANシリーズ。どうせやるからには他のメーカーがやっていないもしくは出来ない物をやろうと言うことで、前回のホールカットに続き今回もパーツ一枚の面積が大きくつなぎ目の少ない贅沢な型をとまず考えました。そして昨年企画した蝋引きレザーの2トーンのショートウェスタンタイプのウィングチップスリッポンが非常に好評だったので、あれをプレーントゥにしてウェスタンの尖った木型をやめベーシックに使える物にしようと思ったのですが、そこでふとへそ曲がりな根性が首をもたげてしまったのでした。

よくよく考えてみたら“オールデン”をはじめコードヴァンの靴を作っているメーカーは丸いラウンドしたトゥの物しかないんじゃないだろうか?過去に“トリッカース”にコードヴァンで別注した物や、スペインの“メルミン”の物など、USA以外のコードヴァンモデルを見てきましたが、それらはことごとくラウンドトゥだったと記憶しています。と言う事は。コードヴァンでチゼルトゥ(鑿で削ぎ落とした様な爪先)のモデルを作ればプレーンに作ってもどこにもない物に仕上がるのでは?で、シンプルな型な分ただコードヴァンを使うというよりはコードヴァンそのものに何らかの付加価値を考えよう、そうすれば玄人好みの他の何処にも無いスペシャルな一足になること間違いナシでしょ。

で、やっちゃいました。結論から言うとチゼルトゥばっちりだと思います。なんでないのか不思議です。見ての通りもうメロメロの出来です。小松氏をして「あまりにも良い物が出来ちゃうと売りたくなくなって困る」と言わしめた完成度です。もったいぶらずに言うと素材のコードヴァンは極力原皮に近いナチュラル仕上げにして貰いました。それもB.A.T SPECIALに使われるコードヴァンは小松氏が原皮を染めてオリジナルに色出しをしてくれているからこそ出来る技です。要は“BREE”や“LOUIS VITON”の使用しているカーフのヌメ革と同じ仕上げのコードヴァンのヌメ革と言う事です。その上鏡面仕上げもしてないので、自分で磨き上げて日に焼いていけばただでさえ底光りするコードヴァンです。ヌメ革を磨いて使い込んだあの有名ブランドの仕上がりを遙かに上回る物になることは容易に想像できるでしょう。斯く言う私は届いた荷物を開封して靴箱から出したその日に小松氏の提案もあり秋冬企画でこの革を使って別モデルを作ることを決めました。そのぐらい良いです。しかも今回は履いて日に当てて磨いて育てないと良い味にならないところが又良いと思います。どんなに良い物を買っても履いてなんぼの実用品ですから、靴は。その為になんとか買える6万円台までに値段を抑えるべく小松さんに無理なお願いをして何とかやっていただいているので。是非見に来て足を入れてみて下さい。あ、それと予告です。実は1色だと作って頂くのに何だしと思い、もう1色お願いしてあります。そちらの方も出来上がり次第紹介しますのでお楽しみに。

ETHOS CLUB NATURAL CORDVAN SIDE GORE SLIP ON (税込)¥67,200

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